教職Pプログラム
教職課程担当教員養成プログラム(教職P)
01.
Program
これまで大学院博士課程後期は、もっぱら研究者の養成を主眼としてきました。
教育系分野についていえば、教育学研究者の力量形成には熱心であっても、教育学関連科目、とりわけ教職科目の担当教員としての人材育成の視点は等閑視されてきました。つまり、教員養成の最前線を担う大学教員の養成の機能は、極めてオプショナルな性格が強かったといわざるをえません。
教育への危惧の念が高まる今日、資質の高い学校教員の養成が求められており、教育系学部等において「教師教育者」として学生を導く教職課程担当教員の責任や役割は大きく、その資質向上もまた極めて重要な課題です。
このような状況を踏まえ、広島大学大学院人間社会科学研究科 博士課程後期 教育科学専攻 教育学プログラムは教職課程担当教員養成プログラム(教職P)を設置しました。教職Pは、従来の研究者養成中心の「Ph.D型」の博士課程教育に加え、教職課程担当教員としての資質能力を向上させる教育課程を大幅に導入・実施することによって、資質の高い学校教員の養成を担うという社会的期待に応えることを目的とします。教職Pを通して、研究と教育の2つの領域を両立した専門家を育てることを目指しています。
教職Pプログラム
教職課程担当教員養成プログラムの特色
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Program
下表に示すように、現在は他大学でも、大学教員の教育力向上や大学院生の就職対策の一環としての講習やプログラムを企画運営に力を入れています。その中で本学では、大学教員になるための資質能力ばかりではなく、教職課程を担う「先生の先生」になるための資質能力の向上を目指して行われています。
表A 国内の主なプレFDプログラムおよび教職Pの実践内容
出典:境 愛一郎・山口 裕毅・張 磊・久恒 拓也「教職課程担当教員養成プログラムの目指すもの―プレFDプログラムとしての独自性と課題―」教職課程担当教員養成プログラム『平成25年度 教職課程担当教員養成プログラム報告書 先生を育てる先生として育つ―教職課程担当教員養成プログラムの実証的研究―』pp. 20-35、2014年。